感想:ホイホイ記憶術
2015/01/10
1976年に発売されたベストセラーの復刻版がamazon Kindleで100円でした。何も知らずに読み始めたので、最初に1976年という文字が見えてびっくりしました。だいぶ古い本ですが、いま読んでも全然通用する内容にはなっていると思います。
また、けっこうボリュームがありました。中身が濃いというよりかは、繰り返しが多い印象でしたけど。様々な読者に対応するためかな?
少なくとも著者の考えている読み手は、中学生や高校生ですね。大学や社会人では使えることは少なさそうな感じでした。資格勉強には使えると思います。
以下、章ごとにちょこちょこまとめていきます。
あなたの記憶力は倍増できる
記憶にとって最も大切なことは、記憶できるのだと自信をもつこと。
男は13歳、女は11歳になると、機械的な記憶から、構造的な記憶(意味や理論を踏まえた記憶)になる。簡単に言うと、年齢が上がるにつれて、聴覚優位から視覚優位になる。(ex九九はニニンガシみたいに音で覚えていた。)
記憶術を覚えることが記憶力アップにつながる。
英単語1つ覚えるにしても、書いて覚える、声に出して覚える、頭の中で反芻する等様々。自分に合ったものを選んで、その記憶術で覚えていくことで、この記憶術なら覚えれると(一種の錯覚?)自信につなげることが大切。
アクビ・背伸びは記憶を促進する。脳幹部の網様体に刺激を与えて、頭脳の働きを活性化させる。
本当?!調べた感じ、少なくとも脳の活性化にはつながってプラスにはなりそうですね。
速憶術
記憶に困ったことは特にないんですが、早く覚えるのってすごく苦手なんですよね。そこで早く覚える、速憶術という章がこの本にあったため、購入を決めたわけです。
一夜漬けはよくないし、記憶の定着が悪い。でもどうしても一夜漬けをしないといけない場面もあるでしょう。
ってな感じの書き出しから始まったので、期待していたんですが、蓋を開けてみれば、普通の記憶術の紹介で、速憶ならではを感じる手法はなかったです。記憶に王道なしってことですかね。
記憶時間は記憶する量の二乗でかかってくる。二乗でなくとも、少なくとも線形関係ではないみたいです。体感的にも覚えないといけないものが増えれば増えるほどつらくなってきますし、当然ですね。
多憶術
特に目新しいことはなかったですね。要するにひとつひとつ覚えるのではなく、関連付けてまとまりとして覚えること。
こんなの誰かに教わらずとも自然と出来ているものなのでは・・・?少なくとも歴史の教師は時間の流れや、その時間での他の場所の歴史とともに覚えると覚えやすいみたいなことは教えてくれるとはずだと思います。
あと、筆者はごろ合わせみたいな、ストーリーを仕立ててその中に覚えたい単語をいれていくと効果的と言っているが、実際にそんな簡単にストーリーは浮かばないと思います。だからこそ、浮かんだ時はオリジナリティと苦労もあいまって、かなりの定着率ではあると思いますが、ストーリーを作る労力を普通に記憶に回したほうが効率的で生産的というのが僕の意見ですね。
確憶術
この章では、今までのまとめ的な位置づけの内容が多かったですね。個人的に大切と思ったことや、初めて知ったことを箇条書きに挙げておきます。
記憶は覚え込んだ順に思い出されやすい。
英語:英語→日本語、日本語→英語
歴史:年代→事件、事件→年代
記憶とは、使えば使うほど確実なものになる。
憶えて9時間以内に復習することが記憶の強化に役立つ。
寝ることにより経過時間による記憶の欠落にストップをかけることができる。
ツァイガルニク効果
ツァイガルニク効果(ツァイガルニクこうか、Zeigarnik effect)は、人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。(Wikipediaより)
10個の並んだ単語を覚えるときは、最初と最後の単語は比較的覚えやすいが、真ん中は集中力が散漫になり、覚えにくい。よって、復習の時に覚える順番を変えてみるとより効果的になる。
理解は記憶の母
まとめ
要約すると、記憶には反復と関連付けが大切。
まとめってほどでもないですけど、こうやってブログに書き留めることで、よりよく本の内容を記憶できるってことですね。記憶というかインプットに役立つかな?
オーソドックスな記憶に関するロジックはこの本に詰まっていると思います。劇的なものはないと思いますが、ちょっとでも記憶力を上げたいや、記憶力に問題を抱えているなら一読してもいいかもしれません。
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