感想:ユニクロ帝国の光と影
★★★☆☆
山口の田舎の呉服やから世界のユニクロまで成長させた柳井正氏に着目したルポ。柳井へのインタビューをもとに、辞めた社員のインタビューや地元のインタビュー、生産拠点の中国工場への潜入などが書かれていた。400ページ弱とボリュームがあったが中身が濃かったかと言われると、少し疑問が残る。
ただ、柳井正がどんな人物なのか、ユニクロという企業はどんな仕組みで、働く人はどんな感じなのかは分かりやすい作品であった。”光と影”と題して、ルポであるので、出来るだけ中立な立場で書くべきで、書かれているはずであるが、個人的に読んだ感じは、ユニクロと柳井を叩きたい内容に感じ取れた。あたかも、ユニクロはブラック企業で月300時間以上の労働は日常茶飯事、柳井の厳しい性格から辞める人も後を絶えない。といったセンセーショナルな話題で大衆の注目を集めたいかのような書き方であった。まあ、少なくともサービス残業などは許されないことという視点に立てば、ユニクロを更生させる意味もあるのかもしれない。
カジュアル衣料品のサプライチェーン・SAPを知ることができた
柳井の人となりをtiれたほかにも、SAPというものを知れたのが大きかった。化学メーカー勤務なので、衣料品のサプライチェーンの実情を知らなかったが、どういうものか分かったのは良かった。日本で初めて、SAPを築けたユニクロはすごいという単純な感想。はやり1番というものはビジネスにおいて重要だと感じる。
あと、同じSAPでありながら、ユニクロとZARAの比較は興味深かった。品種を抑え、大量生産でコスト面で優位に立つユニクロと、流行を取り入れる早さで勝負するZARAという構図、今後この2つの企業がどういった未来をたどるのか気になるところ。
この本に書かれていることを信じるとユニクロはブラック企業でしょう
そのことで、ユニクロ側が本を出した文芸春愁を訴訟したらしいです。こういった事実を知った上でユニクロで働きたいと思うバイタリティあふれた人物とはどういった人なのだろうか。外資系でチャレンジする人に近いのだろうか。
消費者という立場に立てば、ブラック企業による、人件費のコストダウンが商品価格に反映されるはずなので、何とも言えないのが難しいところ。
最後に、一代でトップ企業にまで築き上げた人の人となりを知れる本は貴重で、面白いですね。ソフトバンクの孫氏や、ライブドアの堀江氏しかり。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
関連記事
-
-
感想:なぜ働いていると本が読めなくなるのか
著者:三宅 香帆 ★★★★☆ Amazonの12冊まとめ買いするとポイントもらえ …
-
-
感想:透明な夜の香り
著者:千早 茜 ★★★☆☆ 色々な小説を読んでみたい、そんな感じでamazonを …
-
-
感想:子どもの気持ちがわかる本 子どももママもハッピーになる子育て
著者:イザベル・フィリオザ翻訳:土居佳代子 ★★★★☆ 5月まとめ買いでとりあえ …
-
-
感想:拝金 青春経済小説
モリエモンこと堀江貴文氏の小説。金の亡者とか揶揄されていたホリエモン自身を,ノン …
-
-
感想:マネジャーの全仕事 いつの時代も変わらない「人の上に立つ人」の常識
著者:ローレン・B・ベルカー,ジム・マコーミック,ゲイリー・S・トプチック ★★ …
-
-
感想:フォルトゥナの瞳
著者:百田 尚樹 ★★★☆☆ 普通の小説だっただけにあまり書くことがない…。デッ …
-
-
鬱のことが分かりやすい漫画『ツレがうつになりまして。』
著者:細川貂々 ★★☆☆☆ 何も考えずセールなのでポチってた。読んで初めて漫画だ …
-
-
感想:ホイホイ記憶術
1976年に発売されたベストセラーの復刻版がamazon Kindleで100円 …
-
-
『人見知りが治るノート』 認知行動療法で人見知りを克服?!結局は場数をこなして慣れるしかない
認知行動療法(CBT)を使って,誰もが持っている人見知りの傾向(人前でスピーチす …
-
-
感想:日本人の9割が知らない遺伝の真実
著者:安藤 寿康 ★★★★☆ 橘氏の「言ってはいけない 残酷すぎる真実」のヒット …
- PREV
- 【アイギス】試練系イベントで初めて神級を星3クリアできた
- NEXT
- 感想:フォルトゥナの瞳