感想:内向型を強みにする
★★★★☆
ちょっとこの本のAmazon評価はあてにしないほうがいいかもしれない。心理療法士の著者によって、内向型の人向けに、この外向型が評価される社会で生きるにはどうしたらいいかが書かれている。心理療法士ってのがポイントで、詳しくは知らないが、おそらくカウンセラーに近いと思われる。要するに、タイトルに惹かれた内向型の人が本書を読むと、カウンセラーに相談した感じになる。あなたの引っ込み思案であったり、すぐに回答できなかったりするのは内向型という気質のせいであなたは悪くない、自信を持ってゆっくりと頑張っていきましょう!みたいな感じに気持ちの良い答え(ひとまず自分を肯定してくれる)が返ってくる。もちろん正しい部分が多いというか全てだと思うが、一種の麻薬的な状態になって、この★5レビューの多さ、高評価につながっているとみて思った。
自分が内向型と確信を持て、内向型の中でもどういったタイプ(左脳派か右脳派か等)かもわかり、今の性格や行動の理由づけみたいなものも得られた。そういった点で満点な内容だったが、読んでて、どうしてもチープな自己啓発本の感じが抜けなかった。
内向型を強みにするといってるのに、読んでいて強みにする行動例があまり感じられなかった。自分は内向型でエネルギーを外向型の人に比べ消耗しやすいから、気を付けて、外向型の生活に慣れていく行動指針であって、結局はこの世の中は外向型で回っていて、適切に折り合いをつけながら、生きていくしかないという結論である。
いやはや悲しい。他の人の感想を読んでて思った一番のことは、超内向型の僕は、ケミカルエンジニアという内向型向きの職につけていて、幸運だということ。
僕が、他人とうまく関われない(友達ができない)のは、エネルギーを消費しないために、人との境界線(絶壁)を築いてたからだった。会議中に意見が出てこないけど、一人でゆっくりデータを見ながら考えるといいたいことがいっぱい増えてくるのも内向型の特徴だった。
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