『いつでも心理学「クセ」や「しぐさ」から、本音を読み解く!!』-読んでも心理学は全然わからない
期待はずれな作品であった。”Amazonの内容紹介が長い本はハズレ”ということが着実に持論化されてきている。目次多すぎでしょ…。あと,著者名が”東京使える心理学研究所”ってなんやねん…。サイトなり,他の著作があるのかと思ったら何もなく,この本に対して適当につけただけなのでは?
Kindleなので詳しくはわからないが,普通の200ページぐらいの本だと思うので,こんなに項目があると,1つの項目に関して割けるページ数が少なくなるのは必然。そのことに購入する前に気づくべきであった。ページ数が少ないので,1つの見出しに対する説明が明らかに不十分に感じる。ふわっとしたことだけを言って,共感を狙っているだけではないのか。
ご褒美を提示すると,子供の成績があがる”こともある”
1つ例をだすと,上記のような文章である。こんな書き方をされると,この文章から得られる知識はゼロである。結局子供の成績とご褒美の関係性はわからない。他にも,AならばBであるが,Bとは正反対のCになることもありうる。的な表現もある。心理学である以上,全ての人に100%あてはまる理論はないことは理解できるが,いかんせん内容がふんわりしすぎている感じが否めなかった。
難しい商談は,食事をしながらのほうがうまくいく?
よくドラマとかで見かける接待シーンを思い浮かべた。本当にそうなのか?心理学的根拠は?と気になったのだが,本書で示されていたのは,食事を出された人は,出した人に対して心理的な抵抗が低くなる。そして,食べるという行為自体が快い刺激となることも,説得の要因となるだろう。というものだった。まず前半の心理的抵抗が低くなるに関しては,タダで飯を奢ってくれるなんて裏があると警戒心がますと思うのがだが,私だけだろうか。後半に関しても,”だろう”で文末を終わらして逃げている。心理学という学問を本書のタイトルに入れているのに,類推程度のことしか言えないのか・・・。
さらに,裏付けるものとして,アメリカのジャニスという研究者が,学生を集め,一般的でない意見を説得させた際に,スナック飲食ありとなしで比較したところ,スナック飲食ありのほうが説得される率が高くなった。というものがあげられていたが,母数も試行回数も実験として詳しい数値が何一つなく,裏付ける根拠としては低すぎるのではないか。
たとえば,自分の趣味を恋人や家族と分かち合いたいと思うとき,気が進まないといわれても,試してみる機会を先にセッティングしてしまう。やらされていると思うと不協和が生じるが,やりたいからやっているのだと思わせるようにする。
おまけ心理テスト
途中途中に,心理テストがあった。心理テスト自体は楽しいと思うし,ネットとかでもちょくちょくやったりする私だが,この本の心理テストは,とにかくやりづらい。YES/NOで答えて,ポイント数で心理テストをするわけだが,問題によってYESでポイントがもらえるか,NOでポイントがもらえるかわからない。全部YESだと先入観が邪魔をするためと思われるが,読書中にいちいちメモをとるのはめんどくさい。
で,結果なのだが,これがすごく面白かった。今まで受けた心理テストの中で,ここまで”当たらない心理テスト”は初めてだった。心理テストも占いと似て,曖昧な表現で,読者を納得させる感じのものが多いと思っていたからなおさらだ。
心理テストからも,著者が心理学に精通していないことが伺える。
ヒトゲノム計画????
”現在,人間の遺伝暗号をすべて解読しようという「ヒトゲノム計画」が進められている。”
この一文を見たとき,また古い本がKindle出版されたのかと思ったのだが,出版は平成26年であった…。ヒトゲノム計画とかとっくの昔に完了してたよな?と思い調べたら,2003年に一様完成されていたんだが…。この一文しかないからなんとも判断できないが,それにしても書き方があるのではないのか?
ネットの情報は真偽が云々言われて久しいが,Kindle本の情報のほうが真偽が疑わしいものが多いと感じる。
読書が嫌いにはいいのかも?
読書嫌いな人は,本を読まないので,この見出しはおかしい気もする。
まず,1つの項目について,2ページ程度,2,3分で読み終えることのできる手軽さ。次いで,難しい話もなく内容もなく,ただの日常の共感をまとめているだけである。2ちゃんまとめサイトに似ている雰囲気を感じた。コメントはないが。
Amazonレビューに,電車の中の暇つぶし程度にはよかった。のようなコメントがあったが,この本を読むよりかは,2ちゃんまとめサイトを見たほうが暇つぶしにもなるし,もしかしたら知識面ですら勝っているかもしれない。
適当メモ。
内容がなく,読んだことを後悔するレベルなのでいつも以上に適当。
視線を合わせたとき,すぐに視線をそらすのは,恐れやコンプレックスを抱いている。目を左右にきょろきょろ動かせば動揺している証拠,パチパチとまばたきさせるのは気の弱いことを白状している。
「観衆効果」・・・先生や上司など他人に見られていると,仕事等の効率があがる。
「共行為効果」・・・ともにオフィス等で並んで仕事をする。
まとめて,社会的促進という。他人がいることによって,常に起きるわけではなく,慣れていることなら,社会的促進がおき,不慣れや未知のことに対しては,逆に社会的抑制となる。
心理テスト・・・めんどくさい
性欲:あっさり淡白,欲求充足タイプ。相手が性的に不満かも?
社交性・協調性:たまに浮いちゃうことも?気を抜くと周囲から浮いたり反感をかうこともありそうです
恋人の理解度・誤解度:1 2 3 4 6 8 10 11 13 一人でできない・・・
内向・外向的:場を盛り上げるムードメーカー
事故防止策をとる場合は,事故の恐ろしさより,対策の具体的アドバイスのほうが効果的。恐怖を煽られると,恐怖自体より,その煽られている不快感から逃れたいという意識のほうが強く働くため。
集団に対して誰かと指定するだけでは,誰も行動しないが,一人が指定されると,動かざるを得なく,結果集団も行動するにようなる。
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