感想:生命保険のカラクリ
★★★☆☆
一般人が一般人向けにかいた保険の本らしいです。というのも著者自身が最初から生命保険業界にいたのではなく、海外でMBAを取得し途中から生保業界に入っていったという経歴なので、入った瞬間の”一般人”的な感覚を大切にし、一般人にわかりやすく保険の仕組みを説明しようとしたコンセプトの本らしいです。生命保険って死んだときにお金もらえるんだよね?ぐらいしかしらない私には、分かりやすくて良かったと思います。
しかし、著者がライフネット生命の副社長もあり、本書で暗に自社の営業している感じが気にくわないので星3です。
死亡・医療・貯蓄の3つに分け、必要なものを最低限
全てを考える上で大切なことは、公的な制度が全てにあること。生命保険なら遺族年金、医療保険なら健康保険や高額保障制度、貯蓄なら皆さんが一番知っているであろう年金と。
公的な機関で不足分を適切に見積もり、必要な額から逆算した保険料で保険の契約をしようってことです。
いろいろ調べるのが面倒なら、高いコストを払って(保険料に含まれている)大手生命保険会社の生保レディの話を聞いて、契約すればいいってことです。そのコストは10年で10万を超えますよ?馬鹿らしいですよね?うち(著者の会社)ならネット生保なのでそういったコストがかからず安いですよ^^って感じですかね。
まあそれはそうと、日本生命や第一生命などの大手生保は、保険料の30~50%が付加保険料といって会社の手数料になっているらしいですね。そしてこの水準は世界で例にないぐらい高いらしいです。よっぽど困る状況が想定できない限り保険なんて入らないほうがいいんじゃないかと思えるレベルに思えました。
けっこう生保業界の出してはいけなそうなことを出してくれている
生保レディのコストを払うために、「顧客のニーズに合った商品は何か」ではなく、「既存の販売組織を維持するために必要な商品は何か」という観点から、高収益を確保できる商品開発が行われてきた。
また、ある心理学テストによると、
保険料10万円の掛け捨ての保険と、保険料20万で満期で10万返還される保険なら、後者を選ぶ人が95%らしい。
確かに、感覚的には後者を選びたくなる気持ちもわかるが、95%というのがすごい。損得勘定だけなら前者しかないのにね。
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