感想:魔法の世紀
★★★★☆
Kindleセールの時に購入。面白い本は1000円台、2000円台の単行本が多いので、普段なら購入に抵抗感があってもKindleセールで半額だとすぐに購入できてしまう。本当にKindle(電子書籍)ってすごい。書店で本のセールとかないからね。スーパーみたいに。
さて、内容としては星5レベルの面白さだった。過去・現在・未来のコンピュータと人間との関係をすごく斬新な視点で語られている。プロジェクションマッピングに代表されるメディアアートの視点と、コンピュータと人が入り混じっている著者が名づけているデジタルネイチャーの考えがメインかな。
20世紀を”映像の世紀”として、21世紀は”魔法の世紀”になればいいな。ということが著者の夢や思いを交えながら、論理的な面白い切り口で語られているのがすごい。映像の世紀とは映画やTVみたいに、画面を通じて多くの人と出来事を共有発信できるすごい時代の変化だったものを、魔法の世紀では、それが画面(2次元)から飛び出し、人の周りに無意識に存在しているような状態を指している。今よくいわれるIoTとかのさらに次みたいなイメージに感じた。
起業ネタを探している人も参考になる内容が多いのじゃないかなとも感じた。大学の研究レベルの夢のような話が多いが。
アカデミックに残っている人らしく、言い回しが独特で、分かりやすさには欠ける点と芸術や文化に関しては個人的興味がなかったので星5をつけるのはやめました。
間違いなく内容自体はすごいので是非ご一読。内容というか捉え方か。
最後に、著者の経歴をちょっと調べてみたんですが、僕と3歳しか違わない事実に衝撃が隠せない。凡人は凡人らしく生きるしかないというのを嫌でも痛感させられる。
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