感想:医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト
★★★☆☆
内容とは少しずれるが、まずはじめに、著者の現在行っている統合医療というものが素晴らしいと感じた。現在主流の治療方法である西洋医学(対処療法)に加え、心身ともに診る原因療法も加えるといったもの。後者は現在の科学では証明されていない部分も多いので、胡散臭さは残るものの、プラシーボ効果や癌闘病の実例としては感覚的に多いと思われる。
この2つの治療は対極にあるので、片方の専門家はもう一方を否定したがる傾向があるように感じていたが、著者のように両方のいいところを取り入れ、統合医療を目指している今を垣間見れたのは良かった。
QODを考える
タイトルに34のリストとあるように、色々書かれていたが、僕が一番重要と感じたのは、自分の死を考え(QOD:Quality of Death)、いまをどう生きるかを考えることでQOLがあがるということ。
自分の今、しないといけないこと・できること・したいことを考え、○歳まで生きれたら十分達成できるという計画を立て、それ以降は、病気になったりしても、緩和ケアだけをして積極的治療を行わないと予め決めておくことで、その限られた生の中で精いっぱい生きることができるし、残された家族も戸惑わなくなるという。もし、志半ばで癌などの病気にかかったとしても、前向きに闘病していく理由にもなり、そういった本人の心の強さというものが病気を治すのに重要らしい。
読んでてすごくしっくりと心にきた。だが、20代の僕には流石に70歳までに○○をしてこういう風に死ねたらいいなぁ、なんて考えは思いつかない。逆に否定的に言えば、そいった計画を立ててしまったら、人生に刺激や面白みがなくなってしまうという面も考えられる。
QODを話し合おう
著者も言っていたが時々に応じて、人の気持ちなんてものはすぐ変わるし、適宜修正していけばいいそうだ。日頃から(著者家族は年1回)家族でQODについて語り合う危機があるのが一番重要なのか?
おわり。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
関連記事
-
感想:君の膵臓をたべたい
著者:住野よる ★★★★★ はじめて単行本の小説を買ったんじゃないかな。まあKi …
-
感想:探偵の探偵(小説)
2015年7月から北川景子主演でドラマ化されることを,読み終えてから気づきました …
-
初心者ランナーのための『ランニングの作法』―故障を防いで楽しくランニングを続ける
フィジカルトレーナーであり,専門分野がスポーツ障害の予防である著者が,ランニング …
-
20代のルール作りが大切『一流役員が実践してきた 入社1年目から「できる人になる」43の考え方』
修士2年,来年度の新社会人に向けて読んでみました。 タイトルどおり …
-
『人見知りが治るノート』 認知行動療法で人見知りを克服?!結局は場数をこなして慣れるしかない
認知行動療法(CBT)を使って,誰もが持っている人見知りの傾向(人前でスピーチす …
-
感想:「育休世代」のジレンマ~女性活用はなぜ失敗するのか?~
著者:中野 円佳 ★★★☆☆ 修士論文を本にしたものらしい。それだけを聞くと博士 …
-
感想:糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべて
著者:山田 悟 ★★★★☆ 糖質制限って言葉をよく聞くようになった今日この頃。炭 …
-
感想:ホテルローヤル
著者:桜木 紫乃 ★★☆☆☆ 夏に本屋で直木賞受賞&売上No1とかの宣伝文句があ …
-
感想:永遠の旅行者(上)
著者:橘 玲 ★★☆☆☆ 同著者のマネーロンダリングを読んでから読むとかなり微妙 …
-
感想:いなくなれ、群青
著者:河野 裕 ★★★☆☆ タイトルと表紙に惹かれてなんとなく購入。こういうのが …