感想:若い読者のための宗教史
2024/10/25
著者:リチャード・ホロウェイ
★★★☆☆
久々の読書。どうしても家で読む気が起きないので育休中は全然読めなかった。仕事復帰後も、メイン読書時間の電車の中では、家のことばかりで…。
さて、1ヵ月前ぐらいに読み終わったので感想も忘れてしまっているが…。多分星3か4ぐらい。どうしても日本で生まれ育つと宗教というものが肌間隔でわからないので、それを少しでも理解できたらの感覚で選んだ本。なぜ宗教にはまるのか?必要なのか?その答えを知りたかったが、そもそも歴史の世界史のように、歴史としての宗教史だった。内容を勘違いしてた。
でも、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の簡単の歴史をおさらいできたのはよかった。ヒンドゥーと仏教も。
面白かったのは、紀元前から色々な宗教があり、偶像を売りつけることで商人が儲けていたのが、今も昔も人間の本質は変わらないなと。で、そういうのがおかしいと疑問を持って、啓示を受けて一神教や偶像崇拝の禁止などにつながっていくところとかも。
あとは、やっぱり切っても切り離せない、政治と宗教のリンク。今世界はキリスト教で回っているけど、結局キリスト教が優れた宗教というわけでなく、政治統治として宗教が利用し利用されの関係で残っただけだということ。
昔は宗教観(善を行えば死後救われる的な話)がないと、奴隷や貧民として生まれたりすると本当に救いがないからね…。幻想と分かっていてもそれにすがるしかない現実はつらいものだ。でも一方、科学が発展し、より公正により平等になってきて現代社会においての宗教の必要性が疑問に持たれる。そこに救いを求めても救われないと思うが…。難しい。
本の内容というよりかは改めて考える機会になった。
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