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感想:卵子老化の真実

   

卵子老化の真実 (文春新書)著者:河合 蘭

★★★★☆

普段あまり知ることのできないことを知れる。高齢出産が一般的になった現在、学校で教育してもいい内容というのには同意できる。私の小学校の教育で卵子の数は生まれたときがピークで減少していく一方ということは習った。でもあの内容なら閉経まで妊娠の確率は変わらないってことになるよね。

でも実際は、卵子も体と同様に老化は絶対に避けることのできない現象であるということ。事実を正確に知り、その上で自分はどうしたいか考えるのに大切な1冊だと感じた。高齢出産では確かにダウン症等のリスクが高まるのは事実だが、高齢出産を批判するよりか、擁護傾向なので、高齢出産を考えている人も安心して読める。今の社会では日本に限らず、外国でも高齢出産は当たり前だし、どう考えていくが大切ね。

「自分は、もしかしたら、産めないかもしれない」  そんな不安とあせりを感じている女性がとても増えています。  仕事が一人前になり、恋愛もして、結婚もする。今の日本ではこれをクリアーしなければ、産めないと考えられていますが、身体は、いつまでそれを待ってく れるでしょうか。

これに対する答えをきっと教えてくれるでしょう?

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卵子はみかん箱の中のみかん

卵巣の様子をミカン箱にたとえて患者さんに説明しています。 「買って来たばかりの新しいミカン箱をあけた時は、箱一杯に新しいミカンが入っていて、どのミカンをとっても食べられますよね。でも、時間が経てば、数は 減っているし、残っているミカンも傷み出して食べられないものが出て来ます。これが、年齢が高くなった人の卵巣なんです。その箱のミカン全部がだめではな く、探せば、いいミカンがあります。ただ、だんだん探すのが大変になっていきます」

このたとえが、高齢での妊娠のしにくさの真実を分かりやすく表していると思った。その他にも、卵管の詰まりなど物理的な要因による不妊等さまざまらしい。結局原因がわかっている不妊は半分もないそうだ。

そして、アンチミューラリアンホルモン検査という方法で、自分の卵子の数がわかるそうだ。これはとても個人差が大きく、高齢出産可能かどうかの指標の1つになる。最近出てきた方法でぜんぜん主流にはまだなってないようだけど。

不妊治療とは?

一般的な不妊治療には、タイミング法、人工授精、体外受精があるらしい。タイミング法から順番に、治療費などの負担は大きくなるが、妊娠成功率は上昇する。全く知識のなかった私は、人工授精と体外受精の違いすら知らなかった。タイミング法はその名のとおり、排卵日を狙って行為をするということ。意外とこれだけでも妊娠率は上がるらしい。要するに毎日すればいいんだね!外国と比べて回数が極端に少ない日本人ならではって感じがする。

で、人工授精は子宮に直接精子を送る方法で、卵子までの精子の移動距離を短くして、受精の確率を上げるというもの。体外受精はその名のとおり、卵子を卵巣から採取して、シャーレの上で精子をふりかけるか、顕微なんとかで刺して直接受精させる方法。卵子・精子に不備がなかったら受精卵はできるためにかなり高確率なようだ。ただ、ホルモン注射や、手術にて採取なため、女性の体の負担や、費用が20~30万?ですごく高い。さらに一回すると2,3ヶ月ぐらい休息をとらないと次にいけないらしい。

 - 読書

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