感想:肥満の科学 ヒトはなぜ太るのか
2024/10/25
著者:チャード・J・ジョンソン
翻訳:中里 京子
★★★★★
2024年8月の本を10月に読むというスピード感。高須賀さんのnoteで引用されてたのがきっかけ。健康系は興味あるジャンルなので読む傾向。
内容はタイトルにある通り学術書より。残り20%は山盛りの参考文献ね。この手の洋書は読むの時間かかって大変。でも最後まで興味深く読めた。
前半は、”サバイバルスイッチ”がONになるから、太るということのメカニズムの仮説とそれを裏付ける実験の説明。ただマウスでの実験がほとんどなので、ヒトでも同様かの確証は得られていない模様。ただ、生物学的に考えると高確率で正しそうな印象を受けた。
”サバイバルスイッチ”のONには何がキーかというと、果糖らしい。しかも果糖の摂取だけでなく、体内で果糖を生産できるらしく、その生産される果糖もNGらしい。
ハイライト引きまくったけど見直すのめんどくさい・・・。塩分過剰摂取→疑似脱水→生命の危機→栄養を蓄えないと!→エネルギー蓄積がよくなり太る。みたいな。ここで生命の危機のところで果糖が生産されるプロセスが組み込まれていて、果糖がトリガーの役割を果たしているそう。一見関係なさそうな塩分でもそうだし、もう現代生活のほとんどはサバイバルスイッチをONにする要素しかなくて絶望してた。仕方ないね。
で、後半は、いかにサバイバルスイッチをONにさせないかの食事法なわけ。まあ要するにダイエット方法みたいな感じ。結局今流行りの炭水化物制限は、果糖も制限することになるので、ダイエット方法に関しては新しいところはなかった。特にダイエットには興味ないけど。
驚きの真実は、デンプン等のブドウ糖の過剰摂取が肥満にさせるわけではなく、そこでセットで普通は取られる果糖のほうが重要で、果糖なしのブドウ糖の摂取だけでは太らないということ。正確には同じブドウ糖接種でも脂肪への蓄積率が変わるらしい。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
関連記事
-
-
感想:人生を面白くする 本物の教養
著者:出口治明 ★★★☆☆ 普通だった。可もなく不可もなく。これを読んでもいまい …
-
-
感想:世界を変えた10冊の本
著者:池上 彰 ★★★☆☆ 池上氏が世界的に影響を与えたと思われる10冊をピック …
-
-
感想:幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと 若き外科医が見つめた「いのち」の現場三百六十五日
著者:中山 祐次郎 ★★★☆☆ タイトルが長い…。内容はなんか個人ブログをまとめ …
-
-
感想:世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
著者:八木 仁平 ★☆☆☆☆ タイトルにだまされたシリーズ。人生のモヤモヤとか書 …
-
-
感想:いなくなれ、群青
著者:河野 裕 ★★★☆☆ タイトルと表紙に惹かれてなんとなく購入。こういうのが …
-
-
感想:魔法の世紀
著者:落合陽一 ★★★★☆ Kindleセールの時に購入。面白い本は1000円台 …
-
-
『組織戦略の考え方』 組織は時代とともに変わる
Kindle版が2014年出版になっていたので,最新の本かと思いきや,読み終わ …
-
-
感想:雀蜂 (角川ホラー文庫)
著者:貴志 祐介 ★★☆☆☆ 今んところは一番好きな著者の一人である貴志祐介の作 …
-
-
感想:星を編む
著者:凪良 ゆう ★★★★☆ 読んでから2ヵ月も経って感想忘れちゃった。「汝、星 …
-
-
感想:運転者
著者:喜多川 泰 ★★★★☆ 小説と思ってたら小説風のストーリー仕立ての自己啓発 …