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感想:正欲

   

著者:朝井 リョウ

★☆☆☆☆

評価が難しかった。ただ率直に、共感できず不快感が強かったので星1とした。ノンフィクションなら星4~5。

性的マイノリティの生きづらさにフォーカスした話だから、エンタメというよりかは、社会問題提起を前提としていると思うんだけど、そう考えると、著者の考える価値観の押し付けにしか見えなくて、なんか目的を果たせていない感じ。ノンフィクションなら実際に生の声だし、価値はすごいあると思う、だから上記評価。結局この手の生きづらさは、当の本人しかわからないし、同じ境遇の人しか真の意味では分かり合えないと思う。だから小説って形だと薄っぺらく感じるし価値観の押し付けに見えてしまう。

極端な性的指向を持ってしまうと満たすことが困難で、それに伴う生きづらさ等は分かるけど、それだけで「死」に直結するようにはどうしても思えない。普通の異性愛者でも、貧困・いじめ等で悩んで死を考えている人もいるだろうし、別に性欲には強弱もあるから、それだけじゃなくて趣味などの生きがいをみつけて生きている人もいるだろうし。フォーカスしすぎたせいで、登場人物の考えが良くわからんくて共感できず。こいつら性欲のことしか考えてないのか?みたいな。

あと不快感は完全に個人的なものなんだけど、飲み会の席で、下ネタとかの話になったとき性的マイノリティは何も話せず・・・みたいな表現があったんだけど、普通に学校のクラスでぼっちしているような奴からすると、別に性的指向どうこう関係なくそういう生きづらさとかあるし、それだけが生きづらさじゃないだろうってしか思えなかった。

 - 読書

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